判官贔屓

判官贔屓という言葉がある。
華々しい戦果を挙げながらも最終的に兄である源頼朝と仲違いし、悲劇的な最期を迎えた源義経の故事からできたもので、勝者を賞賛するよりも敗者、特に二番手の人に同情的な心情のことを指すと解釈している。
本来ならば苦心の末に勝利をもぎとった人間を讃えるべきではあるが、気持ちとしてはよく分かる。

これはなぜかと言えば、多分ほとんどの人間は敗者の側にいるからだと思う。
試合をしても優勝は一人だけである。
二位以下は、敢えてドライなことを言えば全て負けである。

そういう世界に僕たちは生きており、多かれ少なかれそのことに気付いている。
自分が敗者だと意識してか無意識にかは分からないが理解している。
だから、判官贔屓という言葉に自分たちの運命をみて共感を覚えるのではないかと思う。

そしてそういう辛い状況でもどれだけ自分の運命に挑めるのか、それがとても大切なのだと思う。

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